いったん、壊れる生徒さんの声・・声楽レッスンってこういうものだと・・・思います
今月は、歌の生徒さんが二人入会されました。
一人は30代の大人の生徒さんAさん、趣味で合唱の経験がありそこから歌の魅力
にとりつかれていったようです。
そして、もう一人は大学生の生徒Bさん。将来は保育士になりたいと一生懸命
勉強されている非常にまじめで心の優しいお姉さんです。
Aさんは、下のほうの声がでるのに上のほうになるとどうしても声がかれて
しまい、歌いにくいというお悩み。Bさんは、中間音がでないので、保育士として
将来子供に歌ってあげたいと思う音域がでないというお悩み。
例によって、私のレッスンはとにかく、歌う前の息の入れ方とハミングを重視します。
レッスンのはじめはまずおなかに息が入っているかの見極め。
お腹に息をいれるとはどういうことなのかということを徹底的にまずはレッスン。
できなければ何度でもやっていきます。
そしてお腹に息が入っていったかな・・という感覚がつかめたら次はハミングのレッスン。
体験レッスンの時には、コンコーネ50番の2番目の曲をまずはうたっていただきました。
①お腹に息がはいる→
①+②ハミングがある程度正しくできる
①+②+③コンコーネを正しい発声で歌うことができる
という3本柱で歌うことによって二人とも1回のレッスンでお悩みを一時的に解決でき、
でなかった音域の声がすっと出すことができる・・・
とてもうれしかったようです。
そして最後にお持ちになった、曲を1曲歌っていただきました。
Aさんが歌ってくれたのは合唱で歌ったメンデルスゾーンの宗教曲。
Bさんは、滝廉太郎の荒城の月を歌ってくれました。
二人とも今まで出せなかった声が少しでるようになったことをその場で実感。
でも、その日にはうまく出せなかったところももちろんあったと思います。
それでも、自分一人では出せなかった音域をきれいな声で歌えたこと、お腹で歌う
ということが少しわかったことを実感すると、やはり笑みがこぼれていました。
今週は4回目のレッスンです。
二人の声を先週あたりからさらに、長期をかけて本格的に変えるプログラムに切り替え
本気でレッスンし始めました。
そして、AさんにもBさんにも今週あたりから、どうやって出すんだろうといった声がいったん
壊れる可能性があることを説明しました。
お二人とも、そのことちゃんと理解してくださり、信じてついてきてくれることに。
人にもよりますが、3か月から1年で大体の方はがらっと声が変わっていきます。
いったん、発表会までに形になるように声を持っていくのが先生としての腕の見せ所。
生徒さんの声がどんなふうになっていくか、一人ひとりの声帯が違うだけに
とても楽しみです。
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